村上 陸人:芸術なるものはどのように生きられるのか
芸術なるものはどのように生きられるのか
参考文献:ジョン・デューイ『芸術論 : 経験としての芸術』春秋社
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芸術というおしゃれな響きへの憧れから出発しました。好きだけど遠くにあるように思えたそれに近づいてみようと、近所の公共文化施設でお手伝いをしています。芸術なるものが起こる場や、その周りで、人に出会い、おしゃべりをしました。確かに感じられたのは、芸術とそうでないものの境界があいまいだということです。その場にあるすべてのものが、互いに少しずつ繋がっていて、その場にいる人の生活とも繋がっているように感じられます。芸術の経験は特別なものではあるが、日々を生きることとも連続しているという視角を教えてくれた、ジョン・デューイを参考文献に挙げます。遠くから憧れていたそれに近づこうとしてみたら、それが掴めなくなりました。芸術なるものが起こる場で、芸術なるものから影響を受けると同時に、芸術なるものに影響を与える。たぶん、私は芸術になりました。